知らないと失敗する!? 不動産プロが図解、住宅用の土地購入で気をつけたい5つの落とし穴

価格や周辺の雰囲気だけで土地を選んでいませんか?

私の経験上、土地を買う方は土地価格や周辺環境だけで選ぶ方が大変多いです。

しかし、宅地を買う場合はそれ以外にもいろいろと注意を払わなくてはいけないのです。

土地を買った後に、「えっ!?そんなこと聞いてないんですけど!!」なんて思い、したくないですよね。お金に関する落とし穴もたくさんあります。

ですから土地を買う際にどういうことに気を付けなければならないのかを事前に理解することが、良い土地を購入し、良い家を建てるためのポイントのひとつになります。

土地を買うときに気を付けなければならない落とし穴、5つにまとめてみましたので、参考にしてください。

落とし穴1 建築地と周辺との「高低差」があると費用が高くなる

隣地や道路との高低差がある場合、余分な土砂を搬出したり、周囲に土砂を流さないための土留めブロック工事が必要です。

さらに、高低差が1mを超える場合には、それに加えてコンクリート擁壁が必要となります。

土地と周辺との高低差がある場合

土地と周辺との高低差がある場合

いずれにせよ、決して安くない費用が発生することになります。高低差があるのと無いのとでは、金銭面で大きな差が付きますので気をつけましょう。

落とし穴2 ライフラインの引き込みが済んでいないと費用が高くなる。最悪、住宅が建てられない

ライフラインとは、上下水道、電気、インターネット、ケーブルテレビなどのことです。

ライフラインがすでに引き込まれているか、引き込まれていない場合は引込は可能かという確認が必要となります。

引き込まれていない場合は引込費用が発生します。引込が不可能な場合、住宅を建築できません。

上下水道、電気、インターネット、ケーブルテレビ

上下水道、電気、インターネット、ケーブルテレビなどの引き込みの図

落とし穴3 用途地域を理解しないと、理想の家が建てられないかも

用途地域とは、都市計画法で定められているもので、住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるものです。住宅を建てる立場からすると、静かに暮らす場所に、大きな音が出る商業施設や娯楽施設が建ってしまうと困ってしまいますが、そうした土地の用途が混在してしまうのを防ぐためにあります。

建物を建てる場所がどういう用途地域として指定されているのかを確認しましょう。場合によっては、建物の高さの制限、日当たりの制限など、周囲への配慮が求められます。

特に「第一種低層住居専用地域」と定められている地域の場合、自分の敷地の北側にある建物の日あたりを確保するため、2Fを小さくするなどの対応が必要となる場合があります。

用途地域は、各地方自治体が販売する都市計画図で確認することができます。

北側斜線制限の図解

北側斜線制限の図解

この確認を怠ってしまうと、思っていた通りの家を建てられなくなってしまいますので気をつけましょう。

落とし穴4 土地を購入した後に地盤改良工事が必要な場合がある

地盤改良の費用でマイホームの予算を圧迫することがあります。

土地購入の前に地盤調査をすることはできません。

地盤改良の図

地盤改良の図

検討している土地の地盤が強いかどうかは、ご近所の方や周辺で家を建てた人の話を聞いたり、その土地が昔どんなふうに利用されていたのかということを調べたりすれば、ある程度予測ができます。

日本は全国的に地盤が弱い地域が多いです。

ですから強い地盤を探すというのも大事なのですが、むしろ地盤改良工事にいくらくらいの費用が掛かるのかあたりをつけておく、ということが重要になります。

落とし穴5 土地と建物の融資を別々に計画して破綻する

土地をローンで買う場合は注意が必要です。

一般に、建物の予算についてはきちんと計算されます。ところが土地についての知識が足りない場合、上記のような土地に余分にかかるお金について計算するのを忘れてしまうことで、計画が狂ってしまうのです。

落とし穴1~4で予想できる金額をしっかり予算取りしておかないと、建物に回す予算を大幅に減額することになってしまいます。

実はまだある落とし穴

いかがでしょうか。

土地探し。価格や立地環境、雰囲気だけ決めるととんでもない落とし穴に落ちてしまうことがあることをお分かりいただけましたか?

多くの方ははじめは知りませんし、分かっていても、たくさんの土地を検討したり時間が長くなってくると抜けや漏れが出て結局落とし穴に落ちてしまう方もいらっしゃいます。

また、細かいことを言えば、土地探しの落とし穴は上記の5つ以外にもまだまだあります(すみません)。

たとえば、、、

  • 法令・規則を役場にて確認すること
  • 土地だけでなく建物費用も十分に確認したうえで融資を考えること
  • 購入から支払いのために必要な書類やスケジュールを熟知すること
  • 不動産業者の言うことをうのみにせず、交渉をしっかり行うこと
  • できれば、近所の地盤データを確認すること
  • 現地を3回以上(朝、昼、夜)視察すること
  • 周辺の土地の相場を把握すること
  • 近隣の住宅・街並みと自分の思い描いている住宅が調和するかどうか確認すること

こうして並べてしまうと、そんなにいっぱい、無理なんですけど・・・、という方がほとんどだと思います。特に、法令や規則を役場で確認するなどは専門知識がなければ無理だと思います。

ですから、これが一番のポイントかもしれませんが、家づくりを検討している建築会社に、土地のことも含めて相談してみてください。建築会社(の担当者)は、土地について必ず「法規・測量・近隣・街並み」について現地に赴き、不動産業者から情報収集しながら確認してくれます。

ご自身では、上記の5つのポイントを抑えておき、ひとつひとつ建築会社と確認することで、確実性を上げることができます。

土地を探すならまずは建物から。

土地探しで思わぬ落とし穴に落ちないためにも、建築会社と二人三脚で土地探しを進めてみてはいかがでしょうか?

遠回りなように見えて、実は近道だったりします。

少しでも心配なことがあるようでしたら、ぜひ建築業者に相談してみてください。

資料請求 見学予約 販売物件 イベント・モデルハウス
コールセンター 0120-00-8912 24時間365日受付中