コロナ禍だから、冬の「脱水症状」には要注意
夏場は気を遣う「脱水症状」ですが、冬場も油断できません。特に、コロナ禍の今は一層の注意が必要です。
冬の「脱水症状」の原因と特徴
冬は温度が下がっているのにどうして? と思う人もいえるでしょう。その原因と特徴を、外部からの環境と、体内の環境とで見ていきます。
外部からの環境
冬は雪に閉ざされる北陸地方。屋外は湿度がありますが、屋内は暖を取るために、暖房器具をフル活用。しかも、暖気を逃がさないため住宅は気密性が高いものが多く、乾燥しがちです。
こうした環境では、皮膚や粘膜、呼気から、特に自覚がないまま水分が失われる「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)※」が増えます。つまり、日常生活の中で知らず知らずのうちに体から水分が失われていきます。
※対して、排尿や発汗など、目で見て感じ取れる排泄は有感蒸泄(ゆうかんじょうせつ)。
体内の環境
一方で、体内の環境にも変化が。
冬は体感温度が低く、そのため喉の渇きを感じにくいのです。すると、飲料の摂取が減りがちに。夏ほどでなくても、汗はかいているのですが。また、体を冷やしたくないとの理由で、意図的に飲料を控える場合も。
このように、外気からの乾燥と、水分摂取量の減少が同時に起こる冬も、夏と同じように「脱水症状」に注意しないといけないのです。
コロナ禍だからこそ、気を付けたいこと
そしてコロナ禍の2021年、さらなる注意が必要です。それは、マスクの着用と、外出の機会の減少。
マスクの着用
マスクを着けていると、口の周りが潤ったような気がして、喉の渇きに気付きにくくなります。また、マスクを外すのが面倒に感じたり、他人がいるとためらったりして、水分補給をする機会が減りがちに。
外出の機会の減少
ステイホームが叫ばれる中、外出の機会が減ることで運動量と筋肉量が減ります。筋肉には、体の水分を保持する役割があり、それが減ると体内の水分量も減少してしまいます。
予防と改善策
予防と改善には、とにかく意識的な水分補給。喉が渇いていなくても1時間に1回、180ml程度の水やお茶を摂ることを心掛けましょう。
出先で人がいるときはどうしたらいいでしょうか。筆者は、人から可能な限り距離を置いて(場合によっては、背を向けて)、下を向いて飲んでいます。
人の少ない時間に自宅の近所や公園を散歩して、体を動かすことも大切です。このときは井戸端会議を控えましょうね。屋内では、足ふみや足首回し、肩回しなどをして、同じ姿勢でいることがないようにしましょう。
元々体調を崩しやすい冬場ですが、コロナ禍だからといって神経質になりすぎず、ここ1年で浸透した健康管理を守っていきたいものです。