知っておきたい—地盤のこと

今年の元旦に発生した、令和6年能登半島地震の際に各地で問題になったj【液状化現象】。住宅が建っている地盤の性質が原因で、地震の振動により液状化による住宅などの沈下が発生しました。

これから、家を建てようと計画されている方は、土地探しや既に取得している宅地の地盤のことを知っておきたいですね。
今回は【地盤】についてと【地盤調査】について紹介します。

◆地盤とは

 地盤は、地表から一定の深さまでの土地の部分を指します。 建物が立つ際にその荷重を支え、安定した状態を保つ役割を持つのが地盤です。
地盤には建物の荷重に見合った強度が求められます。

地盤の種類は主に3つあります。
・砂質地盤(砂質土)
・粘土質地盤(粘性土)
・岩盤(岩石)

地盤の種類や性質・状態を知っておくことは、住宅の安全性を確保することにおいて非常に大事なことです。
地盤の状況によって使用できる「地盤改良の方法」や「基礎の形式」も変わります。

◆代表的な地盤3種類について

1.砂質地盤

砂質地盤とは、砂や礫の粒子で構成される地盤のことを言い、粒子の大きさに応じて、地盤の耐力が異なります。

特に、細かな砂で構成された地盤では地震時に【液状化を起こす】おそれがあるため、地盤改良の必要性があり、基礎の形状も慎重に選びましょう。

2.粘土質地盤

粘土質地盤とは、粒径が小さい土(粗粒分が50%以下の細粒土)の地盤です。
なかでも、古い地層はよく引き締まっているため、直接基礎とすることも可能です。

反対に、新しい地層で地盤が十分に引き締まっていないと、「圧密沈下」と呼ばれる現象により、長期的に建物が沈むおそれがあります。

3.岩盤

岩盤とは文字どおり、岩石でできている地盤のことを指します。
強固で安定した地質のため、地盤改良などせずに直接基礎を設けることができます。

◆地盤沈下とは

自然現象や人為的な作業によって、地表面が収縮または陥没し、地盤が沈んでいく現象を「地盤沈下」といいます。
建築物を支持する地盤が沈むのは非常に危険です。

また、地震の際に住宅が地盤沈下しても、建物の損害が軽微な場合には災害による補助や保険が適用されない場合があります。
だからこそ、住宅を建てるにあたって地盤を調査し、軟弱な地盤であれば改良するという判断が必要となります。

●地盤沈下の主な種類

  • 圧密沈下

圧密現象による沈下です。時間の経過と共に土中の水分が抜け、沈下が起きます。比較的新しい粘性土の地層で起きやすい沈下です。

  • 液状化現象

液状化現象とは、地震による強い揺れで地盤が液体状になる現象をいいます。
これによりマンホールのように地中に埋まっている軽い物質は浮かび、建物のように重い物質は地下に沈下します。埋め立て地や海や川に近い地域で起きやすい現象です。

◆地盤調査とは

どんなに耐震性能の高い家を建てたとしても、それを支える地盤が弱ければ、その上に建つ家が揺れたり歪んだり、液状化してしまうと沈み込んでしまいます。

では、取得した宅地やの地盤は大丈夫だろうかと心配になりますね。
そのため家を建てる前に地盤の調査を行い、必要に応じて改良を行うことが必要です。

【地盤改良】が必要かどうか、どんな改良が必要かを見極めるためには、地盤の強度を調べる地盤調査が必要です。
地盤調査の専門会社が「地盤の強度」や「支持地盤の位置」を調べてくれます。

一般的に、地盤調査は土地を販売している不動産会社ではなく、宅地を取得した後の住宅会社が調査することになります。

販売されている宅地を取得前に勝手に地盤調査することはできないので、事前にどのような地盤であったかとか、開発の方法(埋め立てとか)を確認することも大事です。

※地質調査は法律で義務化されているわけではありませんが、住宅瑕疵担保履行法が施行されてからは、住宅の施工会社が「瑕疵担保保険」の申し込みに必要になったため、基本的に家を建てる前にはまず地盤調査が行われます。

 

●地盤調査の流れ

①住宅会社を通じて地盤調査会社へ調査を依頼

②建築計画中の敷地で地盤調査を実施

③調査会社が地盤調査データを作成

④地盤改良の要否を判定

⑤地盤改良が必要な場合は地盤改良工法の提案

地盤調査の方法には、静的貫入試験(スウェーデン式サウンディングなど)やボーリング調査(標準貫入試験)平板載荷試験などがあります。

◆地盤改良工事へ

地盤調査の結果によって、建築地の地盤改良が必要と判断された場合には、地盤改良工事を施工することになります。

地盤改良工事は、地盤の状況により工法も費用も異なります。
地盤改良工事については次回詳しく紹介いたします。

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