子どもを有害化学物質から守るには(室内空気編)そして「空気を洗う」という考え方

化学物質には有益なものもありますが、中には人間に害を及ぼすものもあります。特に、大人より成長期の子どもの方がその影響を受けやすいと考えられています。

今回は、東京都が独自に作成したガイドライン※を元に、室内で子どもを有害化学物質から守る方法をお伝えします。

※リーフレット『化学物質の子供ガイドライン~室内空気編~』

子どもの体の特徴

当然ですが子どもは大人より体が小さいため、食事量や呼吸量が少ないです。それゆえ、体内に入る化学物質の量は大人よりも少量。例えば一日の呼吸量を一人あたりで比べると、大人は15㎥に対し、子どもは10㎥です。

しかし、これを体重1㎏あたりで比較すると、大人0.3㎥に対し、子どもは0.6㎥。つまり、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになるのです。

ガイドラインの対象

このガイドラインで対象になる、施設・物質・子どもについて記します。

施設 幼稚園・保育所・小学校など子どもが通う施設や、児童館や図書館など子どもが多く集まる場所。
化学物質 健康への影響や管理の目安となる室内濃度値が、厚生労働省より記されている13の化学物質(ホルムアルデヒドやトルエンなど)。
子ども 自らの行動でリスク回避することが困難な胎児・新生児から、中学生までを想定。

室内空気に関するガイドライン

以下にガイドラインの具体例を記します。

1.適切な維持管理で、施設内の化学物質を減らす。

・室内空気に化学物質が含まれていることを想定して施設を管理する。
・施設のどこにどんな化学物質が使用されているか確認する。  など

2.新築や改修工事の「その後」に注意する。

・工事に使用する材料の種類や仕上げ方法など、化学物質に関係した事項を含んだ仕様書を作成する。
・工程には、化学物質の濃度を低減化するために必要な一定期間の換気などの措置が含まれているか、また引き渡し前の環境測定などが含まれているか確認する。
・新しい施設を使用するときは、化学物質を室内から速やかに排出する。

3.化学物質の実態を把握する。

・室内空気中の化学物質を測定する。
・子どもがいる時間帯の空気を採取する。
・子どもの生活位置で空気を採取する。 など

4.子どもへの配慮を心掛ける。

子どもは健康がすぐれないときは、表情や行動で何らかのサインを出すので、それを見逃さない。

5.リスクコミュニケーションを図る。

・化学物質に関する正確な知識を身に付ける。
・管理者と保護者が情報共有をする。
・健康不安が生じたときの連絡体制、協力体制を整備する。

より安全な室内環境をめざすために

上記の内容を分かりやすくまとめたのが、以下の「子供たちへの五つの約束」です。

新たに増やさないために……

1.「使わない」安易な使用を避ける。
2.「持ち込まない」新たな発生源を加えない。

今より減らすために……

3.「追い出す」部屋の用途や利用状況に応じて換気する。
4.「取り換える」揮発しない(少ない)ものと交換する。
5.「なくす」発生源を除去する。

目に見えない化学物質だからこそ、大人がしっかり把握して、子ども達が安心・安全な生活をおくれるようにしたいですね。

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参考資料

・東京都福祉保健局健康安全部環境保健課『化学物質の子供ガイドライン(室内空気編)』(平成23年)

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