古き良き日本建築「伝統工法」に学ぶ強い家の作り方

皆様、今年のGWはどちらに行かれましたか?今年3月に北陸新幹線が開通したこともあり、金沢を始め、北陸には多くの観光客が訪れているようです。

金沢には、東茶屋街など古くからの町並みが多く残っており、人気の観光地となっております。石川県や、富山県の一部は大きな災害や戦災に遭っていないため、町家など古くからの建物も多く残っております。

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写真:富山県高岡市金屋町

今回はこうした日本の伝統的な建築物のつくりについて、ご紹介したいと思います。

日本の木造住宅のつくり

日本で建てられている住宅の多くは、木造建築物が半数以上を占めています。その構造の多くは「木造軸組構法」と呼ばれる古くから日本で発展してきた伝統的な工法で建築されており、これを簡略化・発展させたものを「在来工法」と呼んでいます。

玄関
写真:在来工法で建てられた旧家の解体時の様子

在来工法の構造

在来工法は柱や梁と呼ばれる軸材を用いて、家のフレームを作り上げていく、比較的設計の自由度が高いものです。地震や強風に耐えるようにするには、バランス良く柱と柱の間に筋交いを配置し、梁を入れてしっかりと固定することが重要になります。

近年では、筋交いの代わりに、構造用の合板を打ち付けて固定する方法もあります。

日本の建物と寿命の関係。古い建物=弱いというわけではない!

皆さんは、奈良の五重塔や法隆寺など、古くからある木造建築をご覧になったことはありますか?日本の歴史的建築物の中には、築1000年を超えるような木造建築物もあります。

一方で、現在の日本の住宅の平均寿命は約30年と言われています。同じ木造建築物なのにどうしてここまで差が開くのでしょうか?

現代の日本の家がたった30年で建て替えられるワケ

戦後の復興を促した新築着工の考えかたが未だに日本人では根強い

日本は終戦後、都市部を始め多くの地域が空襲により焼け野原となりました。そのため、まず人々の住む場所を確保するために、急ピッチで復興が行われ、いわゆる「バラック小屋」というものが多く建ち並びました。現在の日本で70年以上前の家が少ないことには、こういったことも関係しています。

1970年、80年代になると住宅政策は景気対策の中心になり、新築・持ち家住宅の取得を促す制度が次々に誕生。その時に植えつけられた住宅に対する価値観が尾を引き、30年ほどでの建て替えや、大規模の修繕を行うことが一般的な感覚になっています。

日本の家の寿命について詳しく知りたい方はこちらもご覧下さい。

伝統工法と在来工法の違い (1)強度に対する考え方

現在建てられている在来工法の木造住宅と、伝統工法を用いて建てられた建築物には構造的に大きな違いがあります。

在来工法の構造

一般的な在来工法では、柱の間に筋交いを入れることにより構造を固め、地震や風によって建物全体が変形することを防いでいます。また、部材を接合している部分には金物を用いて、しっかりと緊結するようにしています。

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a=梁 b=柱 c=筋交い d=土台 e=基礎

伝統工法の構造

対して伝統工法では、筋交いを使わず、太くしっかりとした柱や梁等の部材を用いて建物をつくっています。古くからある寺院などで、とても太く、どっしりとした柱や梁をみたことはありませんか?また、柱同士は貫(ヌキ)によって繋がれております。柱・梁接合部分も金物などは使わず、仕口(しぐち)と継手(つぎて)によって繋いでおります。

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a=梁 b=貫(ぬき) c=柱 d=床梁 e=束石(つかいし)

一見すると、地震や強風を受けた際、伝統工法のつくりではすぐに倒壊してしまうように感じるかもしれません。

しかし、この二つの工法は、力に対しての考え方が全く異なっております。

伝統工法の建物は地震に耐えない!

在来工法は地震や風に対抗するつくり「剛構造」になっております。ある一定の力までは建物が変形・損傷しないよう、力に対して耐える構造になっております。

対する伝統工法は、地震や風の力を受けても、建物自体が変形することで吸収・受け流すことが出来る「柔構造」になっております。

在来工法 VS 伝統工法の揺れかた

分かりやすく例えると、

  • 在来工法=「弾力性が無い固い材料」
  • 伝統工法=「弾力性のある柔らかい材料」
    と考えることが出来ます。

木材などの固い部材に力を加えると、ある時、突然ポキッと折れてしまいますよね?シリコンやゴム製の材料は、力を加えるとすぐに変形はしますが、力を加えるのをやめると元の形に戻ります。(もちろん、力を加えすぎると元に戻らなくなりますが…)

  • 固い部材は変形しにくいが、ある地点で破壊されてしまう
  • 弾性のある部材は変形しやすいが、破壊しにくく、元の形に戻る

このように、伝統工法を用いた歴史的建造物は、度重なる地震の力を柔軟に受け流してきたため、現代まで残り続けることが出来たのです。

次回は現代と大きく異なる伝統工法での季節の考えかたについて紹介します。

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